理系でも文系就職は可能!就活で有利な点からおすすめの職種まで徹底解説!
最近では文系・理系の垣根がなくなりつつあり、理系学生が文系就職するケースも珍しくなくなってきました。
しかし、多くの理系学生は、自身の専門と関係ある理系職に進むのが一般的なので、
理系で文系就職するのって、やっぱりもったいないのかな?
理系が文系就職するのは難しいんだろうか?
というように不安や疑問を抱え、文系就職に踏み切れない理系学生も多いのではないでしょうか?
この記事では、そんな理系学生に向けて、文系就職で活かせる理系ならではの利点や、文系就活する際の注意点についてご紹介します。
※この記事は3~4分で読めます
🕐2020年05月04日
目次
- 理系学生が文系就職はもったいない?いやそんなことはない!
- 文系就職する理系学生の有利な点
- 1.論理的思考能力・数値処理能力を活かせる
- 2.真面目で勤勉なイメージがある
- 3.職種によっては専門知識も活かせる
- 文系就職した理系学生の例
- 例1:化学専攻から不動産の資産運用会社へ
- 例2:生物専攻からWebディレクターへ
- 例3:工学専攻から技術営業職へ
- 理系学生におすすめの文系職種
- 1.技術営業
- 2.金融系
- 3.コンサルティング業界
- 理系学生が文系就職を目指して就職活動する際の注意点
- 1.理系就職しない明確な理由を用意しておく
- 2.就活に割ける時間を確保しておく
- 3.情報共有できる仲間を作っておく
- まとめ
理系学生が文系就職はもったいない?いやそんなことはない!
理系が文系就職するのは決してもったいなくありません。
むしろ「理系だから、理系職にしか行ってはいけない」という考え方の方がもったいないです。
確かに理系だと、それぞれの専門を勉強するわけですが、大学で身に付けられるのは専門の知識や技術だけではありません。
- ・論理的思考能力
- ・パワーポイント・エクセルなどの資料作成
- ・英語論文の読解
- ・PC・プレゼンスキル
こうした能力も、専門分野を通して身に付けているわけです。
こうしたスキルはもちろん文系職でも活かすことが可能なので(むしろ必要不可欠)、理系学生は理系職・文系職どちらでも活躍できる高いポテンシャルを持っていると言えます。
そのため、理系だからといって理系職だけに視野を狭めてしまうのは、自身の可能性をつぶしてしまうので非常にもったいない事です。
もし、少しでも文系職種に興味があるのなら、「理系だし...」と遠慮することはありません。
文系職でもやっていけるポテンシャルをすで持っているので、自信を持ってエントリーしてみましょう!
文系就職する理系学生の有利な点
理系学生には文系就職において、文系学生には無いアドバンテージがいくつかあります。今回は、その中から3つ理系学生の有利な点をご紹介します。
1.論理的思考能力・数値処理能力を活かせる
理系学生の最大の強みは、専門を通して磨かれた論理的思考能力と数値処理能力です。
コンサルティングやマーケティングなどは、市場を分析して戦略を練り、クライエントに最適なビジネス案を提案しなければなりません。
その際、グラフや数値を読み取り、今後の展開を予想する能力が求められますが、論理的思考能力と数値処理能力がここに活きてきます。
ビジネスを行う上で数値に強いことは大きなアドバンテージとなるので、就活においても絶好のアピールポイントになります。
2.真面目で勤勉なイメージがある
文系はどちらかといと「チャラい」とか「あまり勉強しない」というイメージを持たれがちです。
一方で、理系学生は「真面目そうで勤勉」というイメージが世間一般で強く持たれています。
文系職の面接官も、理系学生に対して同じようなイメージを抱いていることが多く、面接で好印象を与えることができる可能性が高いです。
理系学生というだけで、「理系の学生は真面目で勤勉な子が多いから、会社でもしっかり働いてくれるだろう」という印象を与えられるのは、理系の特権と言えます。
3.職種によっては専門知識も活かせる
文系職の中でも、専門知識が役立つような職種もあります。代表的な例が技術営業職やMRといった職種です。
これらの営業では、売り込む際に専門的な知識が必要とされるので、新人研修で自社製品や関連分野の知識を叩き込まれます。
文系学生だと1から勉強することになりますが、理系学生なら大学で学んだ専門知識があるので、比較的早く戦力として活躍できる可能性があります。
入社時点で、専門外の人に説明できるだけの知識と経験のある理系学生は即戦力候補なので、企業もかなり重宝します。
文系就職した理系学生の例
理系でも文系就職はイケるっていうのは分かったけど、やっぱ実例を知らないから不安だなぁ
そんな風に思っている人のために、実際に文系就職した例を2つ紹介します。
例1:化学専攻から不動産の資産運用会社へ
修士卒で不動産業界へ就職したAさん(男性)
理系ということで一応大学院まで進学しましたが、正直、研究には全く興味無かったですね(笑)
もともとホリエモンさんとか前澤さんみたいなビジネスマンに憧れがあって、自分も将来起業しようと思っていたので、就活は文系職しか見ていませんでした。
化学系でも割とゆるい研究室だったので、夏休みも少し長めに取ってコンサルとかのインターンに行きまくってましたね。
最終的に不動産の資産運用をやってる会社に入りましたが、宅建も取って法律や経理も学ばせてもらっているので、文系就職して後悔は全然ないですね。
例2:生物専攻からWebディレクターへ
修士中退からIT業界に進んだBさん(男性)
もともと研究者志望で遺伝子の研究をやっていたんですが、配属された研究室が超ブラックだったんですよ。
それで研究が嫌になってしまって、研究者になるのは諦めたんです。
趣味でブログを運営していて、素人にしては結構アクセスがあったので、思い切ってWebの方を極めてみようかな~という理由でWebの道に進むことにしました。
修士2年の夏から休学してたので、3か月くらいITベンチャーを中心に就活して、12月に内定貰ったのでそのまま退学しました。
今はWebサイトの記事を書いたり、新規サイトの立ち上げをやったりと、Webディレクターとして修行してます。
ベンチャーなので結構キツイですが、研究室時代より充実感があって楽しくやってます!
例3:工学専攻から技術営業職へ
修士卒で大手化学メーカーに就職したCさん(男性)
研究者志望で、とあるメーカーの研究職向けインターンの面接を受けたんですが、そのとき面接官の方に
「君、理系でも結構コミュニケーション能力高いね。研究もいいけど、技術営業にも向いてるかもね」
と言われたのをきっかけに、技術営業という職業に興味を持ちました。
営業は文系の仕事という先入観がありましたが、意外と理系出身の方も多いと知り、技術営業でもエントリーしてみることにしました。
本格的に就活が始まると、思いのほか研究職より技術営業の選考の方が上手く行ってしまい、そのまま技術営業で内定を頂きました。
自分は研究職に進むとばかり思っていましたが、技術営業を選んで正解だったと今では思っています。
理系でコミュ力に自信があるなら、技術営業はけっこう穴場だと思いますね。
理系学生におすすめの文系職種
文系職種と言ってもたくさんあります。数ある文系職種の中から、理系の強味を活かせるおススメの職種を3つ紹介します。
1.技術営業
技術系商社やゼネコン、メーカー、IT企業の技術営業では積極的に理系出身の学生を採用しています。専門知識が必要となるので、大学で専門知識を学んだ理系学生の需要は高いです。
通常の営業では商品やサービスをそのまま売り込むのが定番ですが、技術営業ではクライエントとのニーズや悩みをヒヤリングし、最適な技術やサービスを提案するのが仕事となります。
問題解決という点で、理系ならではの論理的思考能力が発揮できるので、理系学生にオススメの文系職と言えます。
2.金融系
金融と聞くと経済学部や商学部といった文系に有利というイメージですが、最近はビッグデータを活用した金融商品企画の要員に理系学生が採用されるケースが多くなっています。
過去の膨大な顧客データや金融市場を分析して新たな企画を生み出にあたり、データの収集・分析に長けた人材は高く評価されます。また、統計学などの専門知識を持っている人も需要があります。
文系職の中でも、特にデータ解析や統計の経験を活かす事の出来る業界で、年収も比較的高いので、データサイエンスに明るいのなら金融業界はかなり狙い目です。
3.コンサルティング業界
コンサルタントは、クライエントが抱える課題の整理、問題の本質の分析、解決策の提案という非常に高度な業務を行うため、高い論理的思考能力が求められます。
理系学生の場合、研究の過程で問題解決のプロセスを自然と踏んでいるので、意外とコンサルタントに向いている人が多いです。経営や経済の知識が無くても就活で不利になることはなく、課題を適切に解決する「高い思考力」がひたすら求められます。
ハードワークな職業ですが、論理的思考能力そして課題解決のための情報収集能力に自信があるのなら、コンサルタントもオススメです。
ただし、面接は他の業界と比べてかなり難易度が高いので、十分に対策を行う必要があります。
理系学生が文系就職を目指して就職活動する際の注意点
理系学生が文系就職するのに不利な点はありませんが、注意してくべきことがいくつかあります。
文系就職を考えているなら、以下の3つの点に注意しながら就活を進めると良いでしょう。
1.理系就職しない明確な理由を用意しておく
理系学生が文系就職する際は「なぜ理系就職ではなく文系就職なのか」という理由をしっかり答えられるようにしましょう。
特に、どんな仕事がしたいのか、どんなスキルを身に付けたいのかを明確にしておく事が重要です。「研究に興味がないから」といったネガティブな志望動機は、マイナスな印象を与えるので、ポジティブな志望動機を用意しましょう。
特にコンサルティングでは、志望動機に論理矛盾があると、そこを徹底的に詰めて来ます。
なので、論理的かつ熱意を伝えられるような志望動機を言えるよう、自己分析や志望動機の深掘りは徹底的に行いましょう。
2.就活に割ける時間を確保しておく
文系職種の就活は、4次選考や5次選考と、かなり長期間に渡って選考を行うケースが多いです。また、倍率も高いので理系職種よりも多くエントリーを出さなければなりません。
文系学生は卒業研究などで時間を取られることがないので、エントリーシート作成や面接対策に割ける時間が十分あり、長期の選考に耐えられる時間的余裕があります。
しかし、理系学生は卒業研究があるため、文系学生に比べて時間的に余裕がなく、自分で上手く工夫して、就活に割ける時間を作る必要があります。
教授に相談して研究室を一時的に休む、もしくは土日に研究するというように、就活に支障をきたさないようスケジュールを立て、時間を確保しておきましょう。
3.情報共有できる仲間を作っておく
就活は情報戦なので、同じ業種を受ける仲間と情報を共有することは、就活を成功させるのに必須です。ESの添削、Webテストの受験、面接の練習など、色々な場面で仲間の存在は頼りになります。
しかし、理系学生が文系就職するとなると、多くはメーカーなどの理系職に進むので、同じ学科で情報共有できる仲間がなかなか見つからないことが多いです。
そのため、就活が本格化する前にインターンなどに積極的に参加して、情報共有できるネットワークを構築しておくことをおススメします。
まとめ
理系学生が文系就職に不利という事は決してありません。
他の文系学生と同様にしっかり対策を練れば、十分に文系就職は可能です。
ただ、卒業研究もあるので、スケジュール管理を綿密に行う必要があります。
新卒カードが使えるのは1回きりですから、後悔の無いよう納得のいく内定を取れるよう頑張ってくださいね!